オールド大倉物語

No.03 色蒔煙草セット・金蝕ベリーセット

色蒔煙草セット・金蝕ベリーセット

大正12年は関東大震災の年で、大倉陶園でも窯場の煙突などに被害を被ったようです。

絵付技法は縁仕上、描き絵、金蝕等だんだんに充実し、1952年には漆蒔き技法を取り入れ、現在の大倉の看板ともなっている「色蒔」も開発されています。

写真の「煙草セット」はその好例であり、斬新なデザインの逸品ともいえます。フォルム、レリーフはもとより、色蒔きによる黄色とブルーの絵付けは、アールデコの見本のごときです。

八角形の「ベリーセット」は金蝕技法により、アスファルトを防護膜にして模様を描き、沸化水素酸で数十分腐食させ凹凸を作る技法で、現在はサンドブラスト法に替わっています。いずれにしても、磁器絵付の技法としては欠かすことのできない味わい深い品格のある技法です。このことは、『片葉金蝕』や『金バラ』の定番商品の傑作が証明しています。

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