2019/5大倉陶園は 創立100周年を迎えます。

大倉陶園の歴史

  • 1876

    大倉陶園創立から
    さかのぼること半世紀前

    東京銀座に輸出商社森村組創業、ニューヨークに小売店モリムラブラザーズ開店。
    森村組の創業者森村市左衛門の義弟であった大倉孫兵衛は、市左衛門の「国利民福」への想いに共感し森村組に参加する。
    大倉陶園が創業された1919年。
    このころ孫兵衛と和親は、すでに日本陶器合名会社(現 株式会社ノリタケカンパニーリミテド)・東洋陶器株式会社(TOTO株式会社)・日本碍子株式会社(日本ガイシ)を設立し、日本の近代セラミックス産業に不動の地位を築くが、その成功に満足することなく、なお一層高品質な西洋陶磁器を製造する工場の設立を夢見ていた。
  • 1919

    東京・蒲田に大倉陶園創立

    「良きが上にも良きものを」
    その夢を実現するため、大倉孫兵衛・和親父子は東京・蒲田に大倉陶園を創立。蒲田工場内は、大家の額皿や絵画などの美術品、世界古今の見本が並べられ、アトリエの様な閑静な空間が作られた。敷地の周りには季節の花々が咲き誇り、孫兵衛の理想が具現化されていた。
    そして様々な方面からの研究を重ねる中、大正11年(1922年)には、念願の初窯品『白磁薄肉彫蓋付菓子鉢』を完成させることに成功。

1922

初窯品
『白磁薄肉彫蓋付菓子鉢』

技法

幾多の新技法を開発。
数多くの名品を世に送り出していきます。

  • 大倉ホワイト

    大倉陶園では、完璧な白磁の美しさを求めて最高級カオリンを贅沢に使用。世界でも類を見ない1460度の高温で焼成することによって「大倉ホワイト」と呼ばれる独特の白さを持つ白磁器が生み出されています。

  • 岡染め

    本焼成した白生地にコバルト絵具で絵付けをし、再度高温で焼成。コバルトの青色は釉薬と柔らかに融合し、深みと優しさを加えながら美しい文様を作りあげます。

  • 手描き

    国家技能検定一級を取得した選りすぐりの絵師たちが心を込めて製作する品々はまさに芸術品です。

  • エンボス

    柔らかい素地に文様を刻み込み、その部分のみ釉を施さず本焼成、その後さらに金を焼き付けます。今日では大倉陶園だけが保持する技法です。

  • 漆蒔

    漆の上に絵具の粉を蒔き、綿で丹念に染み込ませていく技法です。色の深み、艶やかさは世界的に高い評価を受けています。

100周年記念商品

大倉陶園は100周年を迎えるにあたり、連綿と受け継いできた「良きが上にも 良きものを」という理念をあらためて見つめなおしました。そして次の100年に向けてこの理念を引き継いでいくシンボルとなる作品をつくり上げました。100年の歴史で培った技術と感性を惜しみなく注ぎ込んだ作品の数々をお楽しみください。

大倉陶園100周年カウントダウンコレクション

大倉陶園100周年カウントダウンコレクション